女性ホルモン(エストロゲン)の影響により、子宮の筋肉に硬いこぶのような組織が発生する病気。筋腫は平滑筋という筋肉と線維組織でできており、子宮筋の組織とは異なる性質を持っている。
そのため、筋腫だけがかたまりとなって膨張するように大きくなる。良性の腫瘍なので周辺組織を侵したり、ほかの臓器に転移する心配はほとんどないが、発生場所によっては不妊症や流産の原因になりかねない。
主な症状に過多月経、貧血、おりものの増加、便秘、腰痛などがあるが、必ず症状があらわれるものではないので自覚のない人が多いのも特徴。子宮の病気の中ではもっとも知られており、比較的30歳以上の女性によく見られる。
●漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)
子宮の外に突き出る筋腫。子宮内膜への影響もあまりないので、妊娠、出産への影響も少ない。ただし、茎ができて子宮にぶら下がるように成長する有茎性漿膜下筋腫の場合は、茎の部分がねじれて、生理時以外でも激痛が起きることもある。
●筋層内筋腫
子宮筋層の中にできる筋腫で、多量出血する。この場合、血液が固まるのを防ぐための酵素が足りなくなるので、出血の中にレバー状の固まりが見られる。子宮の内側や入り口(頸部)に近いところにできると、流産や不妊症の原因になる場合も。
●粘膜下筋腫
子宮の内側へ突き出る筋腫。小さくても、子宮内膜に直接影響を与える。また、受精卵が着床しにくいため、不妊症や流産を起こすことが多い。有茎性粘膜下筋腫が子宮頸部にまで垂れ下がり、膣外へ出てしまった状態を筋腫分娩といい、陣痛のような痛みが起こる。 |